Greek love(ややお下品注意!)

スパルタ監督官(エポロス。市民によって選ばれた最高役職。行政,司法,道徳教育を司った。)が立派であったという話はたくさんあるけれども,今まっ先に話したいのは次のようなものである。スパルタでは美青年が,貧しいけれども立派な人間をさしおいて金持ちを念者(エラステース=男の愛人)に選んだ時には,金銭への欲を金銭の罰で懲らしめる趣旨だと思われるが,監督官はその青年に罰金を課した。一方また,有徳の人士が天性すぐれた青年を一人も愛さない場合にも,立派な人でありながら誰も愛さなかったとして,監督官はその者をも罰した。愛していればきっとその青年を──いや,さらに他の青年をも自分と同じく立派な人間にできたであろうに,というわけである。

pederasti

ギリシアの同性愛者

それというのも,念者の気持が真面目なものである限り,念者の稚児(エロースメノス=愛される美少年)に対する好意は,稚児に様々な美徳を身につけさせるのに極めて有効だからである。

(アイリアノス,松平千秋・中務哲郎訳,『ギリシア奇談集』,岩波文庫)

Greek loveは同性愛の隠語。

 

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