収容所のある人(フランクル)

(強制収容所にいた)この若い女性は自分が近いうちに死ぬであろうことを知っていた。それにも拘わらず、私と語った時彼女は快活であった。「私をこんなひどい目に遭わしてくれた運命に対して私は感謝していますわ。」と言葉どおりに彼女 […]

夜と霧(フランクル)

強制収容所における人間を内的に緊張せしめようとするには、先ず未来のある日的に向って緊張せしめることを前提とするのである。囚人に対するあらゆる心理治療的あるいは精神衛生的努力が従うべき標語としては、おそらくニーチェの「何故 […]

「生きる意味」を求めて(フランクル)

ある患者と講義の中で面接したことがあった。 その患者(女性)は、人生のはかなさについて不安を訴えていた。「遅かれ早かれ人生は終わり、そして後には何も残らない」と彼女は言った。人生がはかないものであるからといって、人生の意 […]

それでも人生にイエスと言う(フランクル)

あるとき、生きることに疲れた二人の人が、たまたま同時に、私の前に座っていました。それは男性と女性でした。二人は、声をそろえていいました、自分の人生には意味がない、「人生にもうなにも期待できないから」。二人のいうことはある […]

生きがいについて(神谷美恵子)

A 青年期は一般に、もっとも烈しく、もっとも真剣に生の意味が問われる時期である。若いひとたちに日頃接している者ならば、だれでもおぼえがあろう。いったいどうして勉強などしなくてはならないのか、どうして生きて行かなければなら […]

やまあらしのジレンマ

やまあらしの一群が,冷たい冬のある日,おたがいの体温で凍えることをふせぐために,ぴったりくっつきあった。だが,まもなくおたがいに刺の痛いのが感じられて,また分かれた。温まる必要からまた寄りそうと,第二の禍がくりかえされる […]

現代社会と青年──脱「キャラクター論」

たとえば、あなたがある学校に通っていたとする。内気で人見知りの激しいあなたは転入初日から激しいいじめに遭う。これまでのどの学校でも、同じようないじめに遭っていたあなたは、絶望するかもしれない。「私」という人格は普遍のもの […]

考える葦

人間は葦にすぎない、自然中で最も弱い;しかし、それは考える葦である。           (パスカル『パンセ』) L’homme n’est qu’un roseau, le plus […]

社会的動物

ヒトは本性上ポリス的動物である。(男女→家族→村→ポリス と関係を拡大するから) (アリストテレス『政治学』[1253α] ) ὁ ἄνθρωπος φύσει πολιτικὸν ζῷον (ho anthropos […]

第二の誕生

我々は、いわば二度生まれる:一度目は存在するため、次は生きるために;一度目は(ヒトという)種として、次は性別を持ったものとして。            (ルソー『エミール』中巻) Nous naissons, pour […]

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